空き家の売却にかかる税金とは?基礎知識や特別控除について解説info

「相続した空き家を売りたいけれど、税金がどれくらいかかるのか分からない…」
そんな不安を抱えていませんか?
空き家の売却には、譲渡所得税や印紙税など複数の税金が関係します。
さらに、条件を満たせば「最大3,000万円の特別控除」などの税制優遇措置を受けることも可能です。
しかし、制度の内容や適用条件を正しく理解していないと、受けられるはずの控除を逃してしまうことも…
本記事では、不動産や税務に詳しくない方でも理解できるように、空き家売却に関わる税金の基本から節税になる控除についてわかりやすく解説します。
ぜひ最後まで読んで参考にしてください。
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空き家の売却にかかる主な税金
空き家を売却する際、多くの方が気になるのが「どれくらい税金がかかるのか」という点です。
特に、相続で取得した空き家を売却するケースでは、売却益に対して譲渡所得税などの課税が発生することがあります。
ここでは、空き家の売却にあたって知っておくべき主な税金について、専門家の視点でわかりやすく解説していきます。
どのような税金があり、どのように計算されるのかを把握することで、無駄な税負担を避けることが可能になります。
譲渡所得税とは
空き家を売却して利益(売却益)が出た場合、その利益に対して課税されるのが譲渡所得税です。
この税金は以下の3つの税の合計で構成されます。
- 所得税
- 住民税
- 復興特別所得税
譲渡所得の計算式
譲渡所得税は、以下のような計算式で算出されます。
譲渡所得 = 売却価格 −(取得費 + 譲渡費用)
さらにこの譲渡所得に税率をかけることで、実際の税額が決まります。
税率は所有期間によって異なる
所有期間
| 所有期間 | 税率(所得税+住民税+復興税) |
|---|---|
| 5年以下(短期譲渡) | 約39.63% |
| 5年超(長期譲渡) | 約20.315% |
※ 所有期間は「取得した年の1月1日を起点」として計算されます。
→相続した空き家でも、被相続人の所有期間を引き継ぐため、多くのケースで「長期譲渡」の扱いとなります。
その他の税金
譲渡所得税以外にも、空き家を売却する際に関係する税金があります。以下に代表的なものを紹介します。
印紙税
売買契約書を作成する際に課税される税金です。売却価格に応じて金額が異なり、通常は以下のようになります。
| 売買価格 | 印紙税額(軽減措置後) |
|---|---|
| 1,000万円超〜5,000万円以下 | 1万円 |
| 5,000万円超〜1億円以下 | 3万円 |
参考:国税庁|印紙税額の一覧表
登録免許税
売却後に所有権移転登記を行う際に課される税金です。通常は買主が負担しますが、名義変更が必要なケースでは売主側でも関係することがあります。
固定資産税の精算
空き家の売却時点で、未納の固定資産税がある場合、引渡し時に日割りで精算されるのが一般的です。
空き家売却時の特別控除と税制優遇措置
空き家を売却する際には、一定の条件を満たすことで税金の負担を大きく軽減できる特別控除や優遇制度を活用できます。
特に、「3,000万円の特別控除」や「低未利用土地等の100万円控除」は、税額を大幅に減らす可能性があります。
ここでは、それぞれの制度の概要・適用条件・注意点について、専門家の視点からわかりやすく解説します。
相続した空き家を売却する方や、これから売却を検討している方にとって、必ず押さえておきたいポイントです。
3,000万円特別控除の特例
「被相続人の居住用財産(空き家)を売った場合の譲渡所得の特別控除」は、通称「空き家特例」と呼ばれます。
一定の条件を満たすと、譲渡所得から最大3,000万円まで控除される強力な節税制度です。
特例の概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 控除額 | 最大3,000万円(譲渡所得から差し引き) |
| 対象不動産 | 相続または遺贈により取得した被相続人の自宅(空き家) |
| 適用期限 | 2027年12月31日までに売却完了 |
適用要件(主なもの)
- 被相続人が一人暮らしで住んでいた住宅であること
- 昭和56年5月31日以前に建築された住宅であること
- 売却前に建物を耐震リフォームまたは解体していること
- 相続開始から3年を経過する年の12月31日までに売却すること
→詳細は国税庁「No.3306 被相続人の居住用財産を譲渡した場合の特例」をご参照ください。
注意点
- 複数の相続人がいる場合、共有名義では特例が使えないケースがあります
- 売却前に必ず市区町村の確認書を取得しておく必要があります
- 確定申告が必要です(忘れると適用されません)
低未利用土地等の100万円特別控除
空き家やその敷地を個人間で売却した場合に使える控除制度で、2020年から新設された比較的新しい制度です。
主に都市部以外で売却価格が低い土地に適用されます。
制度の概要
| 内容 | 詳細 |
|---|---|
| 控除額 | 最大100万円(譲渡所得から差し引き) |
| 対象資産 | 空き家・空き地(低未利用土地) |
| 売却価格 | 500万円以下であること |
| 適用期限 | 2025年12月31日までに売却契約を締結 |
適用要件
- 売主・買主が個人であること
- 市町村から「低未利用土地等確認書」を取得すること
- 相続や贈与で取得した土地であることも対象になる
この特例を使うべきケース
- 郊外や地方都市で相続した空き家や土地を売却する場合
- 相続税の取得費加算が使えない人
- 売却益が小さく、3,000万円特例の対象外となる場合
特例を使うとどれくらい節税できる?
実際に、以下のような事例では数百万円単位で税金が軽減されたケースもあります。
【事例:相続した空き家を1,800万円で売却したケース】
| 項目 | 通常の場合 | 3,000万円特例を使った場合 |
|---|---|---|
| 譲渡所得 | 約1,200万円 | 0円(控除で相殺) |
| 税額 | 約240万円 | 0円 |
| 節税額 | – | 約240万円の節税に成功! |
相続した空き家を売却する際のポイント
相続により取得した空き家を売却するケースは近年増加しています。
高齢化の進行により、親から空き家を相続した40〜60代の方が、維持管理の負担や固定資産税の増加などを理由に売却を検討する傾向が高まっています。
しかし、相続した空き家を売却するには、通常の不動産売却とは異なる税務上のルールや特例の判断が必要になります。
相続空き家の売却において特に重要となる「取得費加算の特例」や「特例適用時の注意点」について、具体的に解説します。
取得費加算の特例とは
相続税を支払った方が、空き家を売却する際に適用できる節税制度が取得費加算の特例です。
この特例を利用することで、譲渡所得が少なくなり、結果的に譲渡所得税を軽減することができます。
取得費加算の仕組み
相続税のうち、対象不動産に対応する部分を 売却資産の取得費に上乗せ(加算) できる制度です。
加算できる金額分だけ譲渡所得が減るため、課税対象も少なくなります。
譲渡所得 = 売却価格 −(取得費 + 譲渡費用)
↓
取得費に「相続税加算分」が含まれることで、譲渡所得が圧縮される
適用要件
- 相続により空き家(または土地)を取得していること
- 相続税の申告を行っていること
- 相続開始の翌日から3年10か月以内に売却していること
注意点
- 不動産以外の資産にも相続税がかかっている場合は、土地・建物に対する相続税の按分計算が必要です
- 「取得費加算の特例」は3,000万円特別控除との併用ができないため、どちらか有利な方を選択する必要があります
特例適用時の注意点と選択ミスを防ぐ方法
複数の節税制度がある中で、「どの特例を使えば一番得なのか?」という判断は非常に重要です。
制度によっては併用不可なものもあり、税額に大きな差が出る可能性もあります。
特例の併用可否一覧(代表的な例)
| 特例名 | 他の特例との併用可否 |
|---|---|
| 3,000万円特別控除 | 取得費加算とは併用不可 |
| 取得費加算の特例 | 3,000万円控除とは併用不可 |
| 居住用財産の軽減税率 | 一部併用可(要件による) |
→自分が使える特例を事前にシミュレーションし、どちらの適用が有利かを税理士に相談するのが確実です。
不動産登記・名義変更は済んでいるか?
相続した空き家を売却するには、まず「相続登記(名義変更)」を済ませておく必要があります。
登記が完了していないと、売却そのものができず、スムーズに進めるためには早めの準備が重要です。
売却後に確定申告が必要になるケース
相続空き家の売却では、特例を使う場合・譲渡所得が出た場合は確定申告が必要になります。
とくに「税金ゼロだったから申告不要」と思い込み、申告漏れで特例が無効になるケースもあるため要注意です。
空き家売却時の税金対策と注意点
空き家を売却する際、「できるだけ税金を抑えたい」と考えるのは自然なことです。
しかし、事前の準備や知識が不足していると、本来受けられるはずの特別控除や優遇措置が使えなくなり、余計な税金を支払ってしまう可能性があります。
この章では、空き家の売却をスムーズかつお得に進めるための税金対策や、よくある失敗例を踏まえた注意点について解説します。
特に「これから売却を検討している方」「相続したばかりの方」は必読の内容です。
売却前に確認すべきポイント
空き家を売却する前に、以下の項目を事前にチェックしておくことで、特例の適用漏れやトラブルを未然に防ぐことができます。
空き家の状態と耐震基準の確認
- 1981年(昭和56年)以前に建築された建物は旧耐震基準の可能性があります
- 「3,000万円特別控除」を適用するには、解体または耐震リフォームが必要です
- 解体・リフォームの前には、市区町村に確認書を申請する必要があります
登記・名義は正しいか?
- 相続登記が未了だと売却はできません
- 2024年4月から、相続登記は義務化され、怠ると10万円以下の過料が科される可能性があります
- 国土交通省「相続登記の義務化について」
売却スケジュールと特例の期限
- 「相続開始から3年以内の年末」までに売却しないと、特例が使えない可能性あり
- 余裕を持ったスケジュールで手続きを進めましょう
税負担を軽減するための具体的な方法
空き家の売却で課税額を抑えるためには、制度を理解したうえでの計画的な売却がカギとなります。
特別控除や取得費加算を最大限活用
- 「3,000万円特別控除」や「取得費加算の特例」を使えば、譲渡所得がゼロになることもあります
- どちらを使うべきかは、売却価格・相続税額・取得費によって異なるため、シミュレーションが重要
譲渡費用を正しく計上する
売却時の費用(例:仲介手数料、解体費、測量費など)は、譲渡費用として所得から差し引くことが可能です。
| 譲渡費用に該当するもの | ポイント |
|---|---|
| 不動産会社の仲介手数料 | 上限は売却価格×3%+6万円(税別) |
| 解体費 | 控除対象だが、要領収書・見積書 |
| 測量・整地費用 | 売却準備の一環として認められるケースあり |
→領収書や契約書を保管しておくことが大切です。
特別控除を受けるためには確定申告が必要
どの特例を使うにしても、必ず確定申告が必要です。
これを忘れると、控除が受けられなくなり、本来よりも高い税額を支払うことになってしまいます。
確定申告のポイント
- 申告期間:売却した年の翌年2月16日~3月15日
- 必要書類:売買契約書、登記事項証明書、取得費・譲渡費用の証明書類、市区町村の確認書、相続税申告書の写しなど
- e-Taxでも申告可能ですが、初めての方や高額取引の場合は税理士への相談を推奨
空き家の売却相談は「トヨオカ地建」まで
空き家の売却に関する税金や手続きは、専門的な知識と正確な判断が求められる分野です。
「どの特例が使えるのか」「譲渡所得の計算は正しいか」「解体とリフォーム、どちらが得か」など、判断を誤ると数十万円〜数百万円の損をしてしまうこともあります。
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